シーズン中、先発投手はローテーション
により登板日がコントロールされる。
通常は5人〜8人の投手を1週間先までは
ある程度、監督の頭の中では固まって
いるのだろう。調子や相性を勘案して、
または開幕戦や終盤の首位攻防戦など
監督が特別と位置付ける試合等を考慮し、
順序を入れ替えながら、組み立てられる
こともある。
ラミレス監督の場合、2週間先までは、
プランA〜C位までを用意している
という。まぁ贅沢な方だろう。

ところが、雨天中止等により、
スケジュールが狂う場合がある。
選手の怪我等で穴が空く場合もあるが、
今回は試合がなくなった場合を考える。

この場合の方法としていくつか、
スライドさせる、1回飛ばす、組み直す。
ここから選択するわけだが、様々な要素
が絡み合い、その時々の選択になる。
通常は登板間隔が許せば勝率の高い
エース級投手の登板を優先させたい。

今シーズン、ベイスターズの雨天中止は
3度。5月2日と8日は共に、濵口遥大の
登板予定試合。この時は、復帰登板への
配慮と、翌日に現在は信頼度ナンバー１
の東克樹が控えていたこともあって、
スライドはせずに、1回飛ばし組み直しが
選択された。もう1度は5月23日の東克樹
登板予定試合。この時はスライドが選択
された。東への信頼感とスライド経験を
させる意味もあっただろう。これで、
翌日登板予定の平良拳太郎が宙に浮く形
となり、以後のローテーションが再考
となった。東克樹がスライド登板の、
翌日から、石田健大、濵口遥大、
J.ウィーランドの先発予定でヤクルト
3連戦。移動日を挟んで交流戦が楽天戦
からホームでスタートする。
補足をすると、交流戦開幕試合の火曜日は
前週投げた飯塚悟史が登録抹消中の為、
2軍からの昇格組の登板が予想された。
平田真吾、今永昇太、熊原健人。

ラミレス監督は交流戦初戦を特別な
試合と位置づけていた。

当然のことと思う。
近年、交流戦の成績がペナントの
行方を占う上で大変に重要だ。
では、23日が雨天中止になる前は、
誰がその大役を務めることになって
いたのか。元々ウィーランドだった事も
考えられるが、僕には相性の良い
神宮球場でのヤクルト戦から
ウィーランドを外す事は考えにくかった
ので、今永昇太が交流戦初戦に先発する
のだろうと思っていた。
もしくは中5日で東克樹。
特別な試合という前提で言えば、
平田真吾、熊原健人には少々荷が重いか。
それでも、今永、東は共に不安は残る。
今永にとって2度目の復帰戦は背水の陣。
もう1度の2軍登板が必要かもしれないし、
投げるとすると、交流戦初戦と重なり、
プレッシャーが強烈過ぎる。
東に関しては、前回の中5日登板は
調子があまり良くなかった。
そして何よりルーキーに過度な負担は
掛けたくない。そこで、23日が中止に
なったからなのか、元々なのかは定かで
ないが、J.ウィーランドに白羽の矢を
立てたということだ。
29日の交流戦初戦がウィーランド、
と言い切ってしまっているが、30日から
S.パットンが1軍登録可能なので、
おそらく投げてからの抹消。それでも
交流戦にあと2回登板出来る。
違うとかなり恥ずかしい妄想。
あくまでも妄想。

そこで気になる事がある。
交流戦初戦がウィーランドという妄想は
さて置き、ヤクルト側からすると、
J.ウィーランドの順番が平良拳太郎に
代わった、という風には確実に見える。
平良拳太郎のヤクルト戦登板は、
巨人時代を含めても1度もないので、
ヤクルトにとっては初物。
知らないやりにくさはあるだろうが、
「格」としてはJ.ウィーランドの方が
上だろうし、実績も数段高い。
楽天打線のチーム打率.226よりも
.252と断然に高い打率のヤクルト打線の
「怒り」を買わなければ良いのだが。
というのが気になるところ。

交流戦の初戦、楽天はどうやら
ローテーションの谷間の様だ。
だからなんだ、というのは言わないが、
ウィーランドで大事な試合を取りに
行った代わりに、ヤクルト戦は負け。
シーズン終了後に見えるのは単なる
1勝1敗だ。これでは意味がない。

ベイスターズにとって今日の一戦、
交流戦初戦を特別な試合と位置付け、
ローテーション変更をしたことにより、
今日の試合も負けられない特別な試合に
なったと僕は思う。もちろんローテ定着
を狙う平良拳太郎にとって特別な一戦で
あることは間違いない。
相手どうこうでなく、次のソフトバンク戦
も任せたくさせる様なピッチングを期待。

そして今日は17番三嶋一輝にも期待。