とっても評価が高く、大ヒット中の映画『国宝』なんですが、私はちょっと、期待はずれでした。ディープインパクト級の馬だと思って本命にしたら、まさかの馬券外!みたいなハズレ方でした(笑)
吉沢亮と横浜流星、確かに歌舞伎の芝居をそれなりに見せるくらいに演じていて、その努力は認めます。世間も大絶賛してます。でも、役者の努力と映画の出来というのは別でしょ。それに厳しい言い方をすれば、本作で主演を務めるとなれば、この二人の努力は当然の努力だと思います。プロの俳優として。
吉沢亮、横浜流星云々よりも、そもそもこの映画自体が面白くない。脚本が良くなかったのかな。高畑充希なんか、すごい尻軽女に見えちゃったよ。吉沢亮とは幼馴染であり、恋人でもあり、入れ墨を掘り合った仲なのに、随分簡単に流星に乗り換えたわねって思っちゃいました(笑)そして吉沢亮が大御所歌舞伎役者の娘に手を出すのだけど、憧れのお兄ちゃん的存在だった男に、初な女の子があんなに簡単に体を許すか!?ってもう、オバサンはビックリですよ!(笑)そしてなんかこの映画軽いな~なんて思ってしまいました。きっと原作はもっと丁寧に女性の心理を追って、こんなカンタンな女に描いてないと想像します。この女性キャラだけでなく、他の登場人物たちもステレオタイプで面白味に欠けました。
ストーリーもタイトルが『国宝』なんだから、どうせ主人公は人間国宝の歌舞伎役者になるんでしょって感じで、実際そういう話だから、なんとも予定調和で退屈でした。主人公が国宝になるまでにどれだけの人が傷つき、犠牲になったかみたいな雰囲気を醸し出しているけど、そんな気に病むほど主人公は悪い事してないと思うけどって感じです。そもそも人物同士の衝突が中途半端。どうも長尺な割には、脚本が雑に感じました。
本作の見所は、魅力的な歌舞伎シーン。吉沢亮も横浜流星も本当に綺麗だし、映像も素晴らしいです。本作が大ヒットしてるのは、この美しい映像と雰囲気に呑まれ酔ってしまう人が多いのかな。映像が良いだけに、中身が薄かったのが残念でした。
帰り道、吉沢亮と横浜流星の歌舞伎は目の肥えた歌舞伎ファンや歌舞伎界の人の鑑賞に耐えられるものだったのかなと、またイジワルなことを考えてしまいました(笑)
本作は歌舞伎界の人間の苦悩を知らない人間が雰囲気だけで作ってしまった映画に感じました。辛口御免!
以下の対応が可能です。
※ミュート機能により非表示となった投稿を完全に見えなくなるよう修正しました。これにより表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。
(c)NetDreamers